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多様化する供養

多様化する供養について説明するページです。


●供養の原点は尊敬の念



供養とはもともと「尊敬」を意味するサンスクリット語に由来し、神仏を敬って香や華を捧げる儀式のことを指しました。新しく建造された仏像のために行う「開眼供養」はそのひとつです。

その後、供養の対象は神仏などから死者へと広がり、特定の故人を偲ぶ儀式を「追善供養」と言います。あるいは、お盆に広く無縁仏を含めて弔うのが「餓鬼供養」(施餓鬼)です。

さらに、農耕により殺生した虫のために行う「虫供養」、折れたり錆びたりした針のために行う「針供養」、古くなって捨てらる人形のための行う「人形供養」など、その対象は生き物や無生物にも広がっています。




●葬儀と供養




仏教では通常、故人が逝去すると通夜と告別式が行われます。まとめて葬儀、あるいは葬式と呼ぶこともあります。
ただし、東京など都市部では最近、葬儀の1~2割は葬儀を行わない、火葬だけの「直葬」になっています。

葬儀の後、供養のため一定の期間の経過に合わせて追善供養(法事)を行います。
代表的なのが初七日と四十九日です。
その後、年忌法要として一周忌・三回忌・七回忌・十七回忌などが続きます。




●埋葬の形も多様化



埋葬については、仏教では四十九日の法事の後、菩提寺や墓地にある家のお墓に納骨するのが一般的です。

しかし、お寺との関係が希薄になってきたこともあり、近年は宗派を問わない永代供養墓が人気を集め、お墓に納骨しない散骨や樹木葬といった形も登場してきています。
時代と共に、供養だけでなく葬儀も埋葬も多様化しているといえるでしょう。